ピクセルリマスター版FF5あれこれ

ピクセルリマスター版FF5についてあれこれ書きます

第一回「剣の舞」選手権

アビリティ「踊る」、その中で確率で発動する「剣の舞」は攻撃力2倍、倍率2倍で計4倍ダメージと非常に強力な特技である。
更にピクセルリマスター版では隊列無視効果が追加され、大幅な強化を受けている。
今回はそんなアビリティ「踊る」を特に有効活用出来るジョブを独断と偏見で4つ選出させてもらった。
一つづつメリット・デメリットを比較していきたい。

格闘踊り子

  • ジョブ:踊り子
  • アビリティ:格闘
  • 使用時期:踊り子(土のクリスタル)入手以降

メリット

使用時期が長い

セットで使う「格闘」は風のクリスタルから早々に取得可能で、特に意識しなくとも踊り子入手直後から使っていける。
特に稼ぎがいらないのでRTAのような早解きにも向いている。

火力がバカ高い

他の物理ジョブが頑張って500ダメージみたいな時期に後列から1000ダメ出してくる。
しかも素手なので2回攻撃。合計2000ダメージ。
第三世界素手攻撃にボーナスが入るアクセサリ「カイザーナックル」を入手すると更に火力が跳ね上がる。
おかげで瞬発力どころか期待値で見ても『格闘踊り子が物理最強』の時期が長く続く。
少なくともクリアするまでならその地位を譲る事はない。

最大ダメージが19998

武器を持って「剣の舞」を出しても強いが、第三世界に入ると攻撃力が高すぎるせいですぐに『9999の壁』にぶち当たってしまう。
「チキンナイフ」最大攻撃力なら入手直後でも即カンストダメージである。
強いに違いないが、素手攻撃なら2回攻撃のおかげで9999を突破出来る。
クリティカル回数を稼げる事もあってさながらDQ4のアリーナのような強さ。
ボス戦でクリティカル連発する様は爽快感マックスである。

継戦能力が高い

上記のコンボ自体はピクリマ以前から使えたのだが、火力は高いが防御が紙なせいで『前列では高火力だがすぐ寝転がされる』『後列では安全だが与ダメが低い』というピーキーさが弱点だった。
が、剣の舞に隊列無視効果が追加されて劇的に改善、高い火力と継戦能力の両立に成功している。
「ふたりのジルバ」のおかげで死ななければ回復出来るのも地味ながら強力。

ドーピングの影響が大きい

素手攻撃は武器がない分、レベルがそのまま攻撃力に反映される。
武器攻撃もレベルで火力が増えるが、素手はそれ以上に影響が大きい。
「ドラゴンパワー」「サムソンパワー」「英雄の歌」等のドーピング手段と合わせれば簡単にカンストダメージが出せる。

装備がすぐ整う

必須装備の「ラミアのティアラ」はロンカ遺跡攻略中に、強力な「力だすき」「パワーリスト」は第二世界中盤。
「カイザーナックル」も最速なら第三世界ピラミッドでレアドロップ、遅くとも大海溝で宝箱から入手可能。
フェニックスの塔でコムサ ベラから「レインボードレス」を盗み出せれば、頭装備を既に入手済な「リボン」に付け替えられる。
「英雄の歌」等でドーピング前提なら剣の舞がすぐカンストするので「エルメスの靴」に履き替えても良い。

「踊る」しかしないのでオートバトルと相性が良い

踊り子が「踊る」以外のコマンドを選ぶ事はほぼない。
ターン開始時の一時停止がないピクリマでは、オートバトルで最速選択を取ることは被弾を抑える点でも重要である。

デメリット

「踊る」以外何もできない

特に顕著なのが敵にアンデッドしかいない場合。
それでも並のアンデッドならフェニックスの尾で一撃死が狙えるが、ボス系耐性持ちの場合それも出来ない。
結局『後列から殴る』『被弾覚悟で前列チェンジして殴る』『逆ドレイン覚悟で踊る』とリスク・リターンのどちらかが犠牲になるしかない。
『貴重なエリクサーを敵に使う』『アイテム回復』『防御』辺りは誰でも出来るわけで。
余計な消耗を避けるならアンデッド戦は逃げの一手が安全確実。

「ミステリーワルツ」が死に技

格闘踊り子においてMPを消費する機会は皆無。
道中でいちいち白魔道士ジョブチェンジするか、白魔法を覚えておいてアビリティセットし直すぐらいしかない。

ジョブマスターの旨味が少ない

踊り子ジョブマスターまでの累計ABPは400。
ジョブマスター特典はステータス補正がなく使い勝手もさほど高くない「リボン装備」。
雑魚戦全狩りしていると第二世界が終わる前にマスターしてしまう。
ちなみにマスター後も継続したいなら踊り子ではなくすっぴんに変えて運用した方が良い。
どうせABP無駄だし。

総じて道中は逃げて早回し、ボス相手に無双、が「格闘踊り子」である。

踊る赤魔道士

  • ジョブ:赤魔道士
  • アビリティ:踊る(累計ABP75)
  • 使用時期:第二世界中盤ぐらいから

メリット

安定感が高い

「格闘踊り子」は良くも悪くも「踊る」しか出来ないが、「踊る赤魔道士」はとにかく手札が豊富。
火力の出る「剣の舞」はもちろん、「ミステリーワルツ」「ふたりのジルバ」も継戦性に貢献してくれる。
得意の白黒魔は状態異常が豊富で、属性ロッドに持ち替えればラ系魔法も使える。
ケアルラとレイズでリカバリも効く。
第三世界ならロッド折りの費用も気にならない。
大半の雑魚相手に何かしらの有効打を飛ばせるのが最大のメリットと言って良い。

「ミステリーワルツ」が生きる

「剣の舞」目当てで「ミステリーワルツ」が出ても赤魔道士なら道中の回復で減ったMPを回復出来る。
死に技がないというのは地味だが快適である。

装備がすぐ整う

「格闘踊り子」もそうだが「踊る赤魔道士」も装備が整うのが早い。
第二世界メイン武器「グレートソード」はバル城で無料で拾え、麓のケルブの村で「力だすき」「パワーリスト」が買える。
最強武器「ルーンブレイド」は第三世界飛空艇入手直後にスティングレイから盗みで。
防具も蜃気楼の町で買える「黒のローブ」「エルメスの靴」で完結。
全て量産可能なので「チキンナイフ」や伝説の12武器等で他のジョブと取り合いになる事もない。

ジョブマスターの恩恵が大きい

ジョブマスター時に覚えられる「連続魔」はFF5魔法系アビリティでもトップクラスの強さである。
丁寧に戦っていれば石板を集め終わる前に習得可能である。
次元城辺りから増える召喚や黒魔法一発で殲滅出来ない雑魚に対応出来るのが非常に美味しい。

デメリット

使用期間が「格闘踊り子」よりは遅れる

踊り子で「踊る」を習得する必要があるため、「格闘踊り子」よりは使用時期が遅れる。
それでも若干程度であり「二刀流」や「乱れ打ち」習得よりは遥かに早く、長い期間使える。

『9999の壁』に阻まれる

素手2回攻撃と違い武器1回攻撃なので『9999の壁』を迎えやすい。
とはいえ素手クリティカルとMP消費武器クリティカルは性質が全く異なり、Lv44付近からようやく高乱数でカンストし始める程度。
攻略段階ではほとんど気にならない。

レッドドラゴン」が特に天敵

「格闘踊り子」でもそうだが、アンデッドでボス系耐性持ち、白黒魔で有効な状態異常も特にないレッドドラゴンは天敵。
そろそろ火力が厳しいブリザラ、第二世界で補充出来ない「氷のロッド」折り、貴重なエリクサー撒き、と無消費での突破が厳しい。
逃げずに戦うならこいつ相手を見据えて第一世界で「氷のロッド」を買い溜めしておきたい。
同じ理由でエクスデスソウルも厳しい相手だが、出現場所がはっきりしているのでこちらは素直にジョブチェンジした方が良い。

操作がめちゃくちゃ忙しい

赤魔道士は「踊る」「白黒魔」、装備を持ち帰る「アイテム」を適時選択する必要がある。
ターン開始時の一時停止がないせいで操作にもたつくと余計な被弾がかなり増える。
踊る赤魔道士を使うならコンフィグでバトルスピードをなるべく遅くしておきたい。

総じて雑魚相手に強く、逃げずに戦えるのが「踊る赤魔道士」である。

踊る薬師

  • ジョブ:薬師
  • アビリティ:踊る(累計ABP75)
  • 使用時期:第二世界中盤ぐらいから


メリット

覚えられるアビリティが強力

薬師は反則なまでの強力なアビリティ「調合」が習得可能なジョブである。
ジョブマスター時に覚えられる「蘇生」もノーコストで蘇生+MP回復、と地味に強力。
ジョブ自体の弱さを「踊る」でフォローする形となる。

「飲む」を最大限活用出来る

ぶっちゃけ薬師も赤魔道士に負けず劣らずの器用貧乏なステータス。
それを補えるのが固有アビリティ「飲む」である。
薬自体が入手が簡単かつ安価なので雑魚戦でガブガブ飲んでも全く問題ない。
とりあえず「スピードドリンク」を飲んでおけば忍者やシーフよりも多く手数を出せる。
他の薬も「巨人の薬」「プロテスドリンク」「力の薬」「英雄の薬」と強敵相手に役立つものばかり。

アンデッド相手に「ハイポーション

薬ほど安価ではないものの、アンデッド相手に確実に1000ダメージ。
第二世界なら十分な威力である。
「踊る赤魔道士」には劣るが「格闘踊り子」よりはアンデッドに有効打を飛ばせる。


デメリット

素のステータスと攻撃力が低い

「飲む」でドーピング可能だが、裏を返すとドーピングで余計なターンを消費してしまう。
後述の武器噛み合わせ問題も合わせて終始火力不足感は否めない。

第二世界がピーク

「スピードドリンク」は「エルメスの靴」入手で完全にお株を奪われる。
「調合」用のアイテムが潤沢に使える第三世界では「飲む」の価値も低い。

武器の噛み合わせが悪い

短剣と杖しか装備出来ず、「格闘踊り子」と違ってアビリティが埋まるので「格闘」が持てない。
赤魔道士は「グレートソード」「ルーンブレイド」と時期に見合った武器が手に入るが、薬師はそうではない。
第二世界直後に「ダンシングダガー」、ムーアの村で「エアナイフ」、封印武器の「アサシンダガー」、一品物の「チキンナイフ」が時期毎の最強武器となる。
これらは踊り子でも持てるし素の力も踊り子に負けている。
「裁きの杖」や「光の杖」なら…と思ったがこれらは「剣の舞」で武器攻撃力が上がらない。
モーニングスターも元々後列から前衛武器を振るという「踊る薬師」の強みを全く活かせない。
アンデッド相手にもハイポーションで1000ダメージの方が確実。
ちなみにモーニングスターを活かすなら「両手持ち」で。力に補正も入る。

「ミステリーワルツ」がハズレ

踊り子と同じ。

総じて「調合」「蘇生」を覚えるまでの繋ぎを楽にしてくれるのが「踊る薬師」である。

踊るモンク

  • ジョブ:モンク
  • アビリティ:踊る(累計ABP75)
  • 使用時期:第二世界中盤ぐらいから
  • ラミアのティアラ装備不可

メリット

生存率がめちゃくちゃ高い

タダでさえHPが高くタフなモンクが後列から攻撃可能。
多少被弾してもゴリ押し出来る戦法となる。
生存率だけなら竜騎士の方が高いが、こちらは火力と全体攻撃に優れる。

「蹴り」の隊列無視追加とシナジー

ピクリマから「蹴り」に隊列無視が追加されている。
後列から火力の出るアビリティとして「剣の舞」でシナジーを形成する組み合わせだ。
「ラミアのティアラ」が装備出来ないので剣の舞発動率は1/4と低いものの、出さえすれば強力。

「溜める」よりは火力が高い

同じ隊列無視追加の「溜める」は倍率2倍だが攻撃回数を1回以上ロスするほど発動が遅く、クリティカルも出ない。
トータルで見ると前列「戦う」にDPSで劣ってしまうほど。
1/4発動という期待値で見ても「溜める」よりはクリティカルが出る分「踊る」の方が有用。


デメリット

発動率の低さ

「みわくのタンゴ」が出てしまう関係上、赤魔や薬師ほど安定して「剣の舞」が出せない。

「ミステリーワルツ」がハズレ

踊り子と一緒。

「ふたりのジルバ」もハズレ

モンクは魔力が1しかなく、赤魔道士の半分程度しか威力が出ない。

「踊る」がモンクの最適解ではない

「剣の舞」さえ出れば強力であるものの、アビリティの組み合わせで言えばもっと有用なものがある。
最高に強いのが「刀装備」で、「正宗」「カイザーナックル」と組み合わせると先駆け効果で全体攻撃を『真っ先に』浴びせられる。
これはすっぴんに引き継げないので非常に強力である。
次点が「弓矢装備」。
後列攻撃可能で、モンクの遅い素早さも底上げされる。
更に「カウンター」が生きる(弓に特殊効果持ちが多い)のも好相性。
累計ABP195とそこまで「踊る」と習得に差がつくわけでもない。

総じて「蹴り」を使いたいが瞬発力も出したい、というのが「踊るモンク」である。