ピクセルリマスター版FF5あれこれ

ピクセルリマスター版FF5についてあれこれ書きます

【ジョブ考察】ピクリマ最強ジョブ・踊り子


踊り子、それは踊りの力で敵を倒すというとても不思議なジョブである。
ピクリマ版では超強化を受け、名実共に最強アタッカーへと変貌している。
何が超強化されたのか?実際どう使えばいいのか?
当記事では魅惑のジョブ『踊り子』を掘り下げた有効活用法を紹介したい。

基礎スペック

習得
土のクリスタル

ステータス

体力 素早さ 魔力
29 14 29 19
11位 22位 6位タイ*1 14位タイ*2

素のスペックはとても低く、単純な合計値では何もマスターしてないすっぴん・ものまね師を含めても全ジョブ中最下位。

装備

装備可能武器
短剣
装備可能防具
戦闘帽子・魔法帽子・軽装鎧・ローブ・腕輪・リボン装備

習得アビリティ

Lv 名前 効果 能力補正 必要ABP 累計ABP
1 !色目 - 25 25
2 !踊る 攻撃 - 50 75
3 リボン装備 リボンを装備出来る - 325 400

「踊り子」の戦術

何が最強なのか?

結論から言えば必中で物理倍率二倍補正、攻撃力二倍補正を持った特技「剣の舞」があるから。
踊り子の低スペックなステータスと低攻撃力を同時に補うアビリティ「剣装備」「弓矢装備」等と相性がよく、特に力補正が最大でクリティカルもある「格闘」との相性が非常に良い。「剣の舞」の倍率があまりにも高いため、第三世界までいけば9999カンストダメージも全く難しくないほど。とはいえこれ自体はピクリマ版以前から存在していたコンボである。

以前はなぜ最強でなかったのか?

FF5のアビリティシステムは『攻撃面』『防御面』のどちらかを補強するものは多くあるのだが、攻撃と防御の両方に効くアビリティは非常に少ない。踊り子はジョブ単体だと魔道士並の物理性能しか持たないため、攻撃面の補強は必須。すると防御面が犠牲になり、全ジョブ最低の体力も相まって前列に置けばすぐ寝転ぶ、後列では火力が発揮されない。非常に不安定でピーキーな、継戦能力に難のあるジョブだったのである。

なぜ最強になったのか?

ピクリマ版「剣の舞」で隊列無視が追加されたから。これにより前列に置く必要性がなくなり常に後列で良くなった。生きてさえいれば「二人のジルバ」で回復可能な事も相まって、自身の耐久性が大幅に改善。最強の攻撃と継戦能力を両立させる事が出来、アタッカーとして洗練されたジョブに仕上がったのである。

注意点

踊り子の本領を発揮するためには下準備が必要で、「魅惑のタンゴ」を「剣の舞」に置き換える通称『剣の舞装備』が必須である。これは「ラミアのティアラ」「レインボードレス」「赤い靴」の三種のうち一つを装備する必要があり、「リボン」では置き換わらないので要注意だ。『剣の舞装備』のうち最速で手に入るのは第一世界ロンカ遺跡でのラミアのティアラ。これを逃すと第三世界まで手に入らない。第二世界を踊り子で無双するためにも、必ずロンカ遺跡でラミアからレア盗みしよう。

第三世界では「コムサ ベラ」からレインボードレスを盗むと剣の舞とリボンを両立出来るようになるため、飛空艇入手後は早めにフェニックスの塔に向かいたい。

つけるべきアビリティ

「格闘」

火力を最大にするなら迷わずコレ。素手攻撃よりも攻撃力のある◯◯装備も確かにあるのだが、9999カンストが狙える「剣の舞」にとっては元の攻撃力よりも素手の『二回攻撃』の方が価値が高い。素手のクリティカルも有効に機能し、「英雄の歌」「ドラゴンパワー」等による攻撃力増強も容易なため、「剣の舞」が文字通りの必殺技になる。主にボス戦で大ダメージを狙えるカスタマイズと言えるだろう。
ちなみに格闘の攻撃力を上げてくれるアクセサリ「カイザーナックル」だが、英雄の歌やドラゴンパワーといったサポート前提の運用ならすぐにカンストしてしまうためさほど必要ではない。最強アクセサリ「エルメスの靴」とも競合するため、よほど低レベル進行でなければ一発の破壊力より手数を重視した方がいいだろう。

ただし『格闘踊り子』は3つのリスクも抱えている。一つは「踊る」しか出来ない事。次に火力が高すぎて雑魚相手にはオーバーキルな事。最後はラミアのティアラで剣の舞が出やすくなるとは言え、最大でも1/2なので出ない時は出ない事。特に顕著なのが対アンデッド戦で、アンデッド相手に迂闊に踊ると二人のジルバで逆吸収される恐れがある。「踊る」をしない場合「チェンジ」で前衛に出して「戦う」、後列から「戦う」、「防御」、アイテム使用でお茶を濁す、といずれも何かしらを犠牲にしてしまう。『格闘踊り子』はボスの相手は大得意だが、雑魚相手には不安定さが目立つ。

「弓矢装備」

瞬間火力こそ「格闘」から数段落ちるが、こちらには雑魚戦が苦手な『格闘踊り子』の弱点を補うメリットが2つ。一つは素早さに補正がかかる事。もう一つは「戦う」が機能するため「踊る」一本にならない事。
弓矢は後列武器のため後列配置の踊り子でも前列移動なしにそのまま「戦う」が出来、アンデッド相手でも手詰まりとなる事がなくなる。また『格闘踊り子』はオーバーキルであっても「剣の舞」を出すしかなかったが、「弓矢装備」であれば「戦う」で倒せるなら「戦う」で確実に、一撃の火力が欲しいなら「踊る」と使い分けも可能で柔軟性が高い。素早さ補正も相まって、ボス戦より雑魚戦で対応力を発揮出来るカスタマイズと言えるだろう。
クリティカルにカテゴリ弱点2倍補正、種族特効も相まって弓矢による剣の舞は9999の壁に阻まれやすい点は注意。逆に種族特効やカテゴリ弱点が確実に決まる相手には「戦う」で対応して期待値を上げよう。

「魔法剣」

「魔法剣」セットは主に第二世界でギルガメを撃破する際に役に立つカスタマイズ。魔法剣「ブリザガ」が使えればよいので魔法剣はLv6ではなくLv5でも良い。装備はエアナイフ・ラミアのティアラ・力だすき・パワーリスト。

ギルガメ用カスタマイズ
戦略としては踊り子含め予め瀕死にしておいた味方をボーンメイル・源氏の小手装備ナイトに「護る」「庇う」してもらい、踊り子が魔法剣「ブリザガ」で剣の舞を叩き込む、というシンプルなもの。他の味方は「ヘイスガ」「素早さの歌」「調合」によるレベル上げ等でサポートしてあげると良いだろう。
レベル60まで上がれば9999が確定する。初手の「護る」さえ入ればその後は安定し、連戦による消耗もさほど大きくない。ちなみにギルガメはアンデッドなので本来は二人のジルバの逆吸収が発生するのだが、ギルガメの魔法防御がなまじ高いため与ダメが0に抑えられ、逆吸収の心配が一切なくなっている。

なおこの戦法は防御が高いメリュジーヌ・オメガ等にも有効だが、高倍率すぎて大抵の敵では9999の壁に阻まれてしまう事に注意。常時プロテス状態で9999の壁が遠いギルガメ相手こそ輝くカスタマイズと言えるだろう。

「二刀流」

Steam版限定だがチキンナイフを2本取得出来るバグがあり、Ver1.1.1現在未だ修正されていない。二刀流自体はステータス補正もなく基本的に非力な踊り子と相性が良くないのだが、高火力高倍率な上に素早さに+5補正がかかるチキンナイフなら話は別。補正値で最も相性の良いファリスがチキンナイフ二刀流・リボン・レインボードレス・エルメスの靴と装備した場合、敵の防御力が0ならレベル28剣の舞でカンスト9999ダメージ確定。タフで高防御な雑魚で見ても水晶竜(HP17500、防御40)はレベル30で、鉄巨人(HP18000、防御50)はレベル33でワンパン範囲。トンベリやシールドドラゴンといったHPが19999以上のモンスターは9999の壁に阻まれてしまうが、それでも2回目の剣の舞で撃破可能。
なお家庭用版では2本取得バグが使えず、片手をチキンナイフではない何かで妥協する必要がある。最も適している補正値の高いマンイーター剣の舞でもチキンナイフの半分程度のダメージしか出せず、マンイーター入手までアサシンダガーで繋ぐとなれば更に火力は1・2割ダウン。そのためチキンナイフ二刀流に比べればダメージ大幅ダウンとなってしまう。とはいえレベル30で両手合わせて13000程度のダメージは出せるため、並の戦士以上の大ダメージが簡単に出せる。
チキンナイフを他に譲る場合、マンイーター二本目入手がイストリーの滝のアルキュミアからレア枠盗みという事もあり、それまでの道中を含めても素直に「格闘」や「弓矢装備」で戦う方が良いだろう。

あと一歩のアビリティ

「鞭装備」

  • 後列攻撃自体は「弓矢装備」と同じだが…
    • 「剣の舞」ではクリティカル以外の追加効果が発動せず、『麻痺』や「ファイアビュート」等を活かせない
      • 運用上どうしても「弓矢装備」の下位互換になってしまう
      • それでも後列武器でアンデッドに対する対応力は上がるのでつける価値がないわけではない
    • 元々盾の装備出来ない踊り子には両手武器を持たせたくなってしまう

「斧装備」

  • 力補正が高い上に後列武器もいくつかある
  • 斧の命中率の低さを「剣の舞」の必中で補える
  • 斧には相手の防御を1/4にする効果もあるので、「剣の舞」が防御力に干渉しない点でも好相性
    • とはいえ攻撃力二倍補正のおかげで大抵の敵防御力は無視出来るほどになってしまうのだが
  • 斧は与ダメが不安定なので剣の舞と合わせてバクチ要素が強い

「刀装備」

  • 力補正と刀のクリティカルで低レベル進行でも大ダメージが狙える
    • が、9999の壁に阻まれまくってしまう
      • 「正宗」で先制露払いがしたいなら「モンク」等でもいいので「格闘」や「弓矢装備」と比べると「刀装備」の良さを生かしにくい
    • 極限低レベル進行かつカイザーナックルなしの「格闘」は本当にダメージが出ないので、『刀装備踊り子』は低レベルとエルメスの靴を両立してくれるセットと言える

「剣装備」

  • 力補正と高い攻撃力のおかげで安定して火力を出しやすい
  • 騎士剣には属性持ちがいくつかあり、魔法剣のような使い方も出来る
  • 普段使いはブレイブブレイド入手時はブレイブブレイド、そうでないならエクスカリバーがオススメ
    • どちらも力補正と高い攻撃力で安定した大ダメージが出せる
    • ルーンブレイドも防御1/4と魔力加算で最大ダメージこそエクスカリバー以上だが、最低ダメージが極端に低く期待値で劣り安定感にも欠ける
  • 低体力を吸収攻撃でフォローしてくれる「ブラッドソード」、命中率が低いデメリットを剣の舞による必中で帳消しに出来る
    • ただし踊り子自身の魔力が低く、魔法武器での剣の舞は倍率二倍にはなるものの攻撃力二倍にならないので威力はそれなり

踊り子のアビリティと相性の良いジョブ

色目

基本的に普段遣いするアビリティではないのだが、ラミアのティアラ装備可能ジョブであればボスやボス並みに強敵な雑魚相手に役立つ。「飛竜草」「カーバンクル(回復形態)」「トンベリ」等には特に有効。また『ドキドキ状態』になるとファイナルアタックこそ封じられないもののカウンターを封じる事が可能。ただし「色目」自体はカウンターされるため、魔法にメテオでカウンターしてくるキングベヒーモス相手に使うと一度はメテオを食らうので注意。

吟遊詩人
「愛の歌」はストップ耐性参照だが「色目」はボス耐性参照なので、それぞれに合わせて使い分ければ足止めのエキスパートになれる。
赤魔道士
こちらも「スリプル」と合わせて足止め役に。
風水士
「地形」の通りが悪い相手に。
白魔道士
何もすることがない時に。サボり防止用。

踊る

「剣の舞」発動率が上がる「ラミアのティアラ」装備可能者ほど恩恵が大きい。

赤魔道士
剣による攻撃力にそこそこの力と魔力、低体力を補う後列からの耐列無視攻撃と全てが噛み合う。
薬師
ティアラ装備可能者の中では「飲む」のおかげで素の物理適正が最も高い。
白魔道士
モーニングスター」とセットで。火力としては「両手持ち」と同程度だが「踊る」なら必中に出来る上に他の踊りが出ても美味しい。
忍者
ラミアのティアラは装備できないが「剣の舞」による後列からの耐列無視攻撃は発動さえすれば強力。
モンク
「蹴り」も耐列無視なのでこちらも「剣の舞」さえ出れば強力。
風水士
「ルーンのベル」は強力だが隊列無視効果がない。単体には「剣の舞」を狙いつつアンデッドや全体には「地形」で対応可能と柔軟性も高い。ちなみに「ギヤマンの鐘」「ティンカーベル」は攻撃力がニ倍になるが魔法武器のため倍率ニ倍の適用を受けられず、「踊る」との相性はイマイチ。追記:Ver1.1.1でルーンのベルにも隊列無視効果が追加されている

リボン装備

リボンのメリットは3つあり、『優秀な状態異常耐性』『高いステータス補正』『命中率補正』が同時に得られる。自己完結性の高いジョブと相性がよく、貴重なアビリティ枠を使う価値も十二分にある。

忍者
リボンとマンイーターで高いステータスを更に補強出来る。ダンシングダガーの「魅惑のタンゴ」はVer1.0.8から「剣の舞」に置き換わるようになったので思う存分ダンシング出来るように。
モンク
防御面を耐性でフォローしながらマンイーター装備で「蹴り」の威力を上げられる。リボンの力加算や命中率補正も◎。
竜騎士
マンイーターは「ジャンプ」で二倍なので種族特攻と合わせて決まれば強い。数少ない竜騎士シナジーを形成するアビリティ。
バーサーカー
斧の命中率の低さをリボンでフォロー。バーサーカーでも使えて直接命中率に効くのは「リボン装備」だけ。ダンシングダガーでの「剣の舞」をバーサーカーで狙うのも良い。
狩人
命中率補正・状態異常耐性・ステータス加算が全て機能する。狩人自体の自己完結性が高すぎるが故に、アタッカーとしての性能を伸ばそうとしても他のアビリティではここまで噛み合わせが良くならない、という消極的な面もある。
ナイト
「守り」中でも追加の状態異常は防げないし、盾役のナイトが状態異常に強くなるメリットも大きい。ついでにブラッドソードの命中と威力を上げられるのも嬉しい。
魔法剣士
狩人と同じく自己完結性が高いので、単純なリボンの耐性とステータス加算が適合する。「両手持ち」と比べて火力は落ちるが安定感に勝る組み合わせ。魔法剣はかからないが魔法剣士の高ステータスと相性の良いルーンブレイドの火力も大きく上げられる。
白魔道士
ホーリー」入手後の白魔道士は自己完結性が非常に高いため、「リボン装備」で魔力を上げるついでに状態異常耐性でパーティを後ろから支える存在にしてあげたい。逆に「金の髪飾り」による燃費改善が必要な召喚士では頭装備がリボンと競合してしまう。
風水士
大海溝等でダメージ床や落とし穴をケアする時に起用する際に、迷ったらリボン装備がオススメ。MPを消費しないので金の髪飾りと競合せず、大地の衣・エアナイフ・ルーンのベルといった属性強化とも競合しないので「地形」強化の邪魔にもならない。

*1:赤魔道士竜騎士と同じ

*2:狩人と同じ